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あんなぷるな道中膝栗毛

21. 先人達の苦労(マルファ) <目次に戻る

 トゥクチェからは風を考慮して、早めに出発した(と言っても
9時なのだが)。
トゥクチェもそうだが、このあたりから広河原の、回りの景色も、
変わってくる。
山には低い灌木しか生えず、草も殆ど見あたらない。
荒涼としたチベットの雰囲気が、少しずつ出て来る。
建物も町の作りも、大分チベット風の感じである。
(とは言っても、チベットへ行った事が無いので、詳しくは
分からないが)

 途中“マルファ”と言う村を通る。
ここはりんごの名産地で、その為アップルブランデー等と言う酒も、
作っていたりする。
早速一本購入してみる。
山本はスンダリディディ(美しい姉さん)の店で食料品を買って
いる。
値段が高くても、美しい娘にはかなわない。

 ここのりんごはその昔、信州下伊那の方が植樹をしたのが
切っ掛けで、名産地になったと聞く。
この辺の土地は草と言っても、灌木のトゲトゲ位しか生えない、
それでも羊達は何とかトゲトゲを、必死で食べている。
そんな荒涼とした土地を見ていると、何か実の成る物をと
思う気持ちが本当に良く分かる。

 しかし、それを植樹するとなると、大変な苦労があった筈である。
そして文字通り、実りある物へとなっているのである。

 唯金を使うのでは無く!
 何が本当に必要か?
 何が求められているか?

 その土地、状況を踏まえ、又未来を見据えて相手の立場に立った
支援という物が、いつの世でも、求められているのだと思う。
そしてこういう、先人達の地道な努力が、実っているのを、
目のあたりにすると、唯々頭が下がる思いである。

 今夜はそんな苦労を偲び乍ら、アップルブランディーを、
 頂く事にしよう。

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