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s043 プモリを望む(ゴラクシェプ)


氷河が 作り出したモレーン(堆積物)は 
削り取られた石が多く 足跡が付きにくい
加えて前日からの雪で
いつのまにか 道を外していた 

三十分程彷徨ったが なんとか ルートを見つける
標高は 5000mを超えている

カラパタールからの戻りに よく会うドイツ人に会う
「相棒は?」と声を掛けると
「朝からいない」との事
厳冬期のヒマラヤ 時刻は 夕刻である
見つからなければ 死につながる

そんな話しを している時 ひょいと
彼が 現れた
「良かったな!」と声を掛けたが 蒼ざめて
声が出ない

私が 迷った同じ場所で 彼は朝から 6時間程
彷徨い 歩いていたのである
復帰出来て 良かった!と 心から思った

私の場合 単独行と 言う事もあり
改めて 身の引き締まる 思いだった


#ヌプツェ



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